グローバル環境科学 小笠原自然体験教室 その3
今日は、まず2班に分かれて、首都大学東京の研究施設訪問とシュノーケリングツアーを交代で行います。
首都大学東京研究施設では、京都大学生態学研究センター教授の石田厚先生の講義を受けました。先生は植物生理生態学の研究をされていて、小笠原では植物の環境適応や分布・共存・移入・遷移といった生理学的な現象がどういった仕組みで起きているのかを研究されています。かなり専門的な内容も多かったのですが、とてもわかりやすく説明してくださいました。生徒からの質問にも丁寧に答えてくれました。研究室では、自作の実験器具を用いながら、細かなデータを取って研究を進めている様子を解説設してくれました。
石田先生のホームページはこちらから
ボートに乗って出かけたシュノーケリングツアーでは、まず小港海岸沖のイルカウォッチングのスポットへ向かいます。自然のイルカの群れがボートに並走して、一緒に遊びながら泳いでくれました。ものすごくたくさんのイルカがすぐ目の前を泳いでいる姿に、みんな大興奮でした。
いよいよ、父島の北側にある兄島の海域公園・キャベツビーチでのシュノーケリングです。ボートを停泊させて、その周りでシュノーケリングを楽しみました。初日のレッスンのおかげで、みんなすっかり上達しています。エメラルドグリーン(小笠原ではボニンブルーというそうです)の海の中、サンゴの周りに色とりどりの熱帯魚たちがたくさん泳いでいます。みんな時を忘れて海面や海中で魚たちと戯れています。まさに別世界です。スタッフの許可を取って、研究用の砂や海水もすこし採取できました。
夕方から小笠原海洋センター(カメセンター)に行って、ウミガメについても学習・体験してきました。ここでは、ウミガメの保護・保全のため人工飼育もしています。ウミガメの卵は触ってみると柔らかいです。砂地に産み落とされるため割れないためだそうです。なんといっても生まれたばかりの赤ちゃんカメが大人気でした。ウミガメの甲羅を掃除してあげたり、エサをあげたりとふれあう時間が持てました。ウミガメの生態や保全活動についてもパワーポイントで説明を受けました。こうした活動にも、ウミガメの生態をよく研究してから行わないと意味がないのだ、という説明を受けて、とても勉強になりました。
昨晩に続き、大村海岸にでてウミガメの産卵に出会えないかとみんなで待ちました。残念ながらウミガメとは出会えませんでしたが、満天の星空を見上げて感動です。これだけの星とMilky Way(天の川)は、内地ではなかなか見れません。